FRAME TOKYOのメンバー同士でインタビューを行い、普段あまり話すことのないメンバーの素顔を探る新企画。第5回は独自の視点を持つTakumi Sekiguchiに、Kyosuke Hamaoが迫ります。
Kyosuke:
早速、匠くんに聞きたいことがいくつかあるんですけど、いつから写真を始めたんですか?
Takumi:
「写真って面白いな」と思って撮り始めたのは、もう本当に中学1年生ぐらいまでさかのぼります。
Kyosuke:
中1!何がきっかけだったんですか?
Takumi:
デジタルに触れたのが早くて、中1からiPhoneを持ってたんですよ。当時は結構珍しかったので、いろいろアプリを冒険して、その中の一つにInstagramがあったんですね。それを入れていろいろやってみたら、ユーザーの投稿を見て「写真っていう文化がこんなにネットには広がってるんだ」と素直にびっくりしました。それでいろんな写真を見るうちに自分も興味が出て、iPhoneのカメラで自然に撮るようになって…ていうところが一番最初でした。
Kyosuke:
そうなんですね。ちなみに本格的にカメラを持ち始めたのはいつですか?
Takumi:
中2ですね。
Kyosuke:
中1からinstagramに出会って中2でカメラですか!早いですね。最初は何のカメラを持っていました?
Takumi:
EOSKissX5です。もうもはや年代物ですが、10年前ぐらいのキヤノンのAPS-Cの入門機で、キットとか全部揃えても10万いかないくらいで買えるようなのです。
Kyosuke:
そうなんですね。そのときの気持ちって覚えてますか?
Takumi:
とにかく、ワクワクしてました。なんたって中2ですから。
Kyosuke:
中学生でカメラを持って写真を撮り始めたこと自体がすごいなと思って。僕だって中学校のときは本当に遊ぶことしか頭になかったので、カメラとか全然興味なかったし(笑)写真を始めて一番初めは何を撮っていましたか?
Takumi:
最初は王道の綺麗な風景でした。風景とか、特に夕焼けが好きでした。
Kyosuke:
始めのころは夕焼けが好きだったんですね。
Takumi:
はい。とにかく綺麗な風景を追いかけて撮っていて、全然ストリートスナップじゃありませんでした。
Kyosuke:
それがストリートスナップになったきっかけは何だったんですか?
Takumi:
ちょっと変わってて、中3の終わりぐらいに家族で一緒に行ったハンバーガー屋さんに、森山大道の写真が飾ってあったんです。「この写真かっこいいよね。森山大道って人がとったんだよ」と親に教えてもらいました。
Kyosuke:
森山大道!
Takumi:
彼をもっと調べていくうちに、「ストリート写真」という面白い世界があることを知って、気付いたらもうそればっかり撮っていて、知らぬ間に移行してました。
Kyosuke:
そうなんだ!いやー森山大道さんすごいですよね。
なんか今話を聞いて面白いなって思ったのが、森山大道はモノクロの写真家さんですよね。匠くんの作品って、カラーが多いじゃないですか。っていうか、モノクロ一枚も見たことないかも...。
Takumi:
ないですね。
Kyosuke:
それはなぜなんですか?
Takumi:
素直に、モノクロ写真撮りたいって思わないんです(笑)
ストリートスナップを始めたときから、既にカラーなんですよね。始めた当初は本当に「色付いてないの勿体ない」程度に思ってやってたんです。今も割とそんな感覚なんですけど...もっと言えばLightroomとか使って、RAW現像してもうガチガチに色まで作り込むのが好きで。撮るだけじゃなくて後から編集するっていうのも楽しむ。そして編集を通して、自分が見たものの綺麗さを追求するんだったら、やっぱりカラーがいいかなと。
Kyosuke:
なるほど!いや匠くんの写真は色使いがすごい綺麗だと、いつも思ってます。
Takumi:
ありがとうございます(笑)
Kyosuke:
最後に、今なにか写真以外で趣味とか興味があるものはなんですか?
Takumi:
デザインですかね。職業がデザイナーなのもあって、ビジュアルアートに関心があります。
「ビジュアルアート」っていうと広いですけど、平面のグラフィック、特にシンプルな図形だけで表現されているものが好きです。バウハウスとか構造主義、モダニズムとか言われる類のものがすごく好きです。
Kyosuke:
そうなんですね。なんかそこからの影響というか、例えば自分の写真を見て自分の興味と繋がってるなって思うこととかって結構ありますか?
Takumi:
ありますね。一つの画面の、どこに何をどういうバランスで配置するかとかは、結構写真でも大事なことだと思っていて。
Kyosuke:
そうですね。
Takumi:
(写真を通して)そういう勘を働かせてきたことが、デザインに関わるようになった遠因なのかなと、思ったりします。
Kyosuke:
そういう勘は、結構撮ってるとき武器になりますか?
Takumi:
なりますね。例えば何か面白い瞬間があったって思って何かを撮るんじゃなくて、構図をしっかり決めて撮ることが多いです。自分が止まって構図を考えてから被写体が自分の前に来るのを待って撮るように。
Kyosuke:
“フィッシング”が多いってことですね。なるほど。わかりました。ありがとうございます!
Takumi:
Kyosuke さんもありがとうございました!
両者:
記事を読んでくださっているみなさま、ありがとうございました!次回もよろしくお願いいたします!
次回は、Takumi Sekiguchi が Kyosuke Hamao にインタビューします。お楽しみに!
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