FRAME TOKYOのメンバー同士でインタビューを行い、普段あまり話すことのないメンバーの素顔を探る新企画。初回は、普段物静かなタイプのShunsuke Matsunagaの素顔に、Yume Katsumiが迫ります。
Yume:記念すべき第1回目のFRAME TOKYOのメンバーへのインタビューということで、今日はShunsukeさんにお話を伺いたいと思います。カジュアルな感じで普通に話せれば良いなと思っています。よろしくお願いします。
Shunsuke:よろしくお願いします。
Y:普段FRAME TOKYOのグループで話をしていると、各メンバーの写真の話はよくしますが、普段の生活の話なんかはあんまり聞けていないので、そのあたりも聞けていければと思っています。
S:わかりました。
Y:それではまず最初にお聞きしたいのは、Shunsukeさんはご出身は東京ですか?
S:出身は神奈川県の川崎市、駅で言うと小田急線の新百合ヶ丘というところです。
Y:私も小田急沿線なのでよく行ってました。大きい映画館とかあって。
S:そうでした、Yumeさんも小田急線でしたよね。
Y:小さい頃はどんな子供でしたか?
S:今とは違って性格的には活発な子供でした。
Y:そうなんだ、この前メンバーのShokoさんと話してて、その時にShunsukeさんはいつも落ち着いてて、あまり感情的になって適当になることとか見たことないし、それはきっと、Shunsukeさんが頭の中で色々な物事を客観的な視点で考えて処理できているからじゃないか、という仮設に落ち着いたんですけど、実際のところどんな感じですか。
S:難しい質問ですね。そんなに客観的に物事を頭の中で処理できていはいないと思いますね。落ち着いて見えるのは、ただ単に脳の感度が鈍いだけかもしれません。(笑)
Y:いや、それか多分、大人数になるとあまりざっくばらんに話せないからというのもあるかもしれませんよ。
S:あまり先陣切って主張していくタイプじゃないですね。
Y:FRAME TOKYOのメンバーだと、リーダーのTakeshiさんやKudo Koheiさんあたりが先陣切るタイプですよね。
S:全員が同じキャラクターでも収集つかなくなりそうですから、色々なキャラクターがいて良いと思いますよ。
Y:まあそうですよね。そっか、案外活発な子供だったんですね。子供の頃好きだったことは何でしたか?
S:絵を描くのが好きでしたね。
Y:そうだったんですか。
S:鉛筆でデッサンを描くのが得意でした。小学生の図工の授業でもいつも成績が良くて、自分は絵が上手いのかなと思っていたんですけど、絵の具を使い始めた辺りから、自分のセンスのなさに愕然として、画家になるのは無理だなと強く思ったのを覚えています。
Y:なるほど。絵の具で挫折感を感じたんですか。そうゆう意味では、自分で何かを表現するという意識は子供の頃からあったのかもしれませんね。
S:そうかもしれません。ただ、勉強が得意じゃなかったので、単純に勉強以外の図工とか体育とかが好きだったというのもあると思います。
Y:意外。でもその後大学まで出てるじゃないですか。そこは頑張って勉強したんですか。
S:そうですね。ただそれは単にみんなもそうしてたから、というだけで、自分で主体的に決めたわけではないですね。
Y:なるほど。その流れで普通に社会人になったという感じですか。
S:はい、今も普通に会社員として働いています。
Y:前にブログの記事で、Shunsukeさんが写真を始めたきっかけとして、会社員としてずっと働いていて、このままで良いのかと思って写真を始めた、というのを見ました。
S:はい。私はこれまでいわゆる普通の日本のサラリーマンという人生を歩んできて、毎日朝早く満員電車に揺られて会社に行って、夜遅くにヘトヘトになって帰って、土日は買い物するか寝てるかみたいな。これで人生がいつの間にか終わるのかと思うとヤバイなって思い始めて。それで自分で何かを生み出したいと思ったんです。
Y:それはすごく強いきっかけですね。私も大学時代には結構時間があって、自分の感じるままに考えたいことを考えたりできたのが、会社に入って自分に与えられた役割なんかがあると、やっぱりそれに合わせて自分の生活も調節していかなければならない部分があって、そうなると、なんだか自分の気持ちに蓋をしろと言われてる訳ではないですけど、自分を押し殺したまま生きることもできちゃうなというのもあって。それはちょっとヤバイですよね。
S:特に社会人になると、時間が過ぎるのがすごく早いですよね。このままいくとあっと言う間に老人になって、気付いたら残された時間が短いなんてことになっちゃんじゃないかって思いましたね。
Y:じゃあまたちょっと話題を変えて、最近写真に関係なくハマっていることとかはありますか。
S:断捨離ですかね。(笑)
Y:結構モノを捨てたりとか?
S:捨てて、あまり買わないようにしています。服なんかも極力少なくしようとしてます。
Y:なるほど。
S:歳をとってきたからなのか分からないんですけど、あまり色んなことがあると処理しきれなくなるというか、考えることが多すぎると集中できなくなってきたので、やりたいことに集中するためにもまずはモノを少なくしようという考えです。
Y:良いですね。
S:Yumeさんも結構モノありそうですね。
Y:5歳のときから最近まで約20年実家に住んでたので、どうしてもモノが蓄積するんですよね。ただ私も身軽にしたいなとは思ってて、ずっと東京にいるかも分からないし、将来的に色んな場所に拠点を移したいとも考えた時に、自分にとって本当に大切なものだけを持った方が身軽だし、自分も強くなれそうだなと思って。最近引っ越した際に減らして、部屋は最小限のモノだけにしました。
S:良いですね。写真にも集中できそうです。
Y:じゃあちょっと写真の話も気になるので伺いたいんですけど、Shunsukeさんが写真を撮る際のインスピレーションとなっているものは何ですかね。例えば写真集を見たりだとか、人と会話したりだとか、あるいは全然違うところからインスピレーションを受けてる人もいると思うんですけれど、自分の中では何が大きいと思ってますか。
S:そもそも写真を選んだきっかけですが、子供の頃から絵を描くのが好きだったので、最初はまた絵を始めるのも良いかなと思っていたんです。でも大人になってから絵を本格的に始めようとすると、修行期間だけでも相当時間がかかりそうなのでどうしようかと思っていました。その点、写真はカメラさえあればシャッターを押してすぐにそれなりの結果を出せるじゃないですか。もちろんいきなり良い写真が撮れるわけではないんですけど、実践しながら成長もできそうだと思い、写真を始めてみました。
Y:なるほど。
S:最初は単純に風景を撮っていたんですがすぐに飽きてしまって、それでネットで色々検索してたときに、Void Tokyoの鈴木達朗さんの写真が出てきて「なんだこれ格好良い!」と思って、まず真似してみようと街でストリートフォトを撮り始めました。最初は人を中心に撮っていたんですが、そのうちMagnumの存在なんかも知ってまた影響を受けたりして、ドキュメンタリー的な街中のシーンをも撮ったりしていました。Void TokyoやMagnumの写真を見ながら、どうしたらこうゆう写真が撮れるんだろうと考えながら2年ほど撮っていましたね。ただ、今まで私がやってきたことって単なる人の真似であって、最近はどうしたら自分独自の視点で新しい写真を生み出せるのか、ということを考えています。本や、日頃の生活のなかで疑問に思ったりしたことを写真で掘り下げられないかと。その代わり、考えすぎてなかなか写真が撮れなくなってしまいました。(笑)
Y:そういった変遷を経て写真が撮れないところまで来たというのは面白いです。生みの苦しみ的な辛さがありそうですね。
S:そうですね、やりたいこととか表現したいことがあると、どこかで必ず壁にぶち当たって、考えてもなかなか答えが出ない時が来るのではないかと思っています。それを乗り越えていきたいですね。
Y:面白いですね。では最後に一言、未来の自分と、未来のストリートフォトグラファーに向けて一言お願いします。
S:未来の自分に対しては、何か新しいものを生み出していると期待したいです。未来のストリートフォトグラファー達にも、皆を驚かせてくれるような新しい写真を生み出してくれることを期待しています。自分はまだ何も生み出していませんし、そんなこと言える立場じゃないんですけどね。(笑)
Y:ありがとうございました。これからも引き続きよろしくお願いします。
S:ありがとうございました。
次回は、独自の世界観を持つYume Katsumiに、Shunsuke Matsunagaがインタビューします。お楽しみに!
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